一度は挑戦してみたかった京都一周トレイルのタイムトライアル。
伏見桃山駅から上桂駅までの約80km を何時間でいけるのか。
結果的に11時間14分かかりました(休憩時間など全て含めて)。
上の画像は、終点近くの西芳寺(苔寺)の写真です。この写真を収めたとき、心底ホッとしました。
写真は日没間近で薄暗くなっていますが、とにかく生きて生還できたことに感謝です。
累積標高はStrava計測で3,748m、Yamapでは4,500m、Stravaは小さく算出されるのでYamapの方がより正確だと思われます。
下の断面図を見れば分かりますが、ケーブル比叡駅を経由する比叡山への登りが最もキツイ。
- <コースの詳細>
- <走行条件>
- <水場>
- <事前準備>
- 5:58 伏見桃山駅
- 6:09 伏見桃山城
- 6:24 大岩山
- 6:55 伏見稲荷大社
- 7:10 泉涌寺
- 7:36 清水山
- 7:44 将軍塚
- 8:09 南禅寺(水場)
- 8:38 大文字山(火床)
- 8:53 大文字山登山口(水場)
- 9:18 瓜生山
- 10:03 ケーブル比叡駅
- 10:20 浄土院(水場)
- 10:47 横高山
- 10:56 水井山
- 11:10 仰木峠
- 11:31 大原
- 11:42 江文峠
- 12:04 薬王坂
- 12:11 鞍馬駅
- 12:32 夜泣峠
- 12:39 向山
- 13:55 京見峠(水場)
- 14:28 沢の池
- 14:53 高雄
- 15:18 愛宕山登山口(水場)
- 15:46 六丁峠
- 16:04 竹林の小径
- 16:12 渡月橋
- 16:15 嵐山駅
- 16:34 松尾山
- 17:04 西芳寺(苔寺)
- 17:14 上桂駅
- 最後に
<コースの詳細>
・日向大神宮ではなく南禅寺経由(水場があるから)
・鹿ケ谷で降りずに大文字山経由(水場があるから)
・松尾山の山頂では1周しない(体力的にできなかった)
ということで、上記のコース設定ではStrava計測でちょうど80kmでした。
本来83kmくらいあるようなので上のコース設定で短くなったと思われます。
<走行条件>
半袖短パンで走れるギリギリの日程ということで11月3日を選びました。前日までの雨が止んで快晴。神が与えた一日でした。
途中で水以外の補給はしないというルール、というかそうせざるを得ないだけなんですが、水すらも持って走りませんので、途中の水場が命をつなぎます。水場の確認は必須です。正式な飲み水としての水場以外も沢水を飲んだりして乗り越えました。
<水場>
・南禅寺の奥の院
・大文字山登山口
・比叡山延暦寺浄土院
・京見峠
・愛宕山登山口
オススメは京見峠の水場です。今回の走行で京見峠辺りで足に力が入らなくなってしまったのですが、京見峠の水を飲んで回復しました。休日にはポリタンクで汲みに来る人も多いです。その他、上記の水場だけでは足りないので、大原、江文峠周辺、城山周辺で沢水を飲みました。
<事前準備>
手ぶら軽装で走るのでコースの下見が重要です。
道間違えは命取りになるので何回かに分けて全てのコースを走りました。
・東山コース(伏見深草ルート)9.5km
・東山コース 24.6km
・北山東部コース 17.9km
・北山西部コース 19.3km
・西山コース 10.7km
結果的に道を間違えることはほぼありませんでした。
そして、以下の4つの縛りをどうするか。
・水分補給の限界
・日没までの時間の制約
・スマホバッテリーの制約
5:58 伏見桃山駅
始発に乗って近鉄桃山御陵前駅に5時58分に到着(伏見桃山駅のすぐ近くです)。薄暗い中スタートしました。最初は緩やかな登りが続きますが、ペースを上げていきます。
6:09 伏見桃山城
この辺りは快調に飛ばして、5分/km前後のペースでした。ルートが頭に入っていると標識で立ち止まる必要がないのでストレスなく走れます。
6:24 大岩山
登りも歩くことなく、かなり早いペースで駆け上がって大岩山山頂に着きました。
6:55 伏見稲荷大社
1時間かからずに伏見稲荷大社まで来ました。ここまでかなりかっ飛ばして来てます。
ここまで10km弱、伏見深草ルート完走です。
朝早い時間ですが、すでに観光客がまあまあ歩いていました。
7:10 泉涌寺
まだ朝早いので人はほぼいません。
7:36 清水山
清水山山頂はコースを少し外れますのでスルーです。これから先の道程を考えると1ミリも寄り道する余裕はありません。
7:44 将軍塚
ここまで飛ばしてきたので汗もまあまあ。喉の渇きを少し感じてきたので、南禅寺の水場まで急ぎます。
8:09 南禅寺(水場)
ここで初めての補給。5分程かけてたくさん水を飲みました。
ここから大日山を経て、大文字山を目指します。
8:38 大文字山(火床)
大文字山は京都大学の学生だったころ授業を抜け出してよく登りました。
ボクシングの世界チャンピオンを目指して、ロードワークに何百回と登った、その時の記憶が蘇って感極まり泣きそうになりました。
20年前と変わりのない景色と登山道。
少し立ち尽くしてしまいましたが、泣いている場合じゃないと言い聞かせ、今日を生きて帰ることだけに集中しようと気合を入れなおしました。
8:53 大文字山登山口(水場)
大文字山を銀閣寺方面へ降りてくると水場があります。
この後に控える比叡山への厳しい登りに備えて、大量の水を飲み溜めします。
9:18 瓜生山
バプテスト病院の裏が比叡山への登山口になっています。瓜生山とてんこ山を経由します。
10:03 ケーブル比叡駅
ここが東山コースの終点です。6:00にスタートしてちょうど4時間で到着しました。
相当ハイペースで来たつもりです。
休憩なしで奥比叡へ向かいます。
10:20 浄土院(水場)
この先に待つ、横高山、水井山に向けて水を補給します。
ちなみに左にある木は山椒です。こんな大きな山椒は他に見たことがありません。
10:47 横高山
せりあい地蔵からの急な登りを越えて、到着。
止まることなく水井山を目指します。今のところ疲れは感じません。
10:56 水井山
水井山は京都一周トレイルの最高峰です。下の図でも確認できます。
ここからしばらく下って仰木峠を目指します。
11:10 仰木峠
仰木峠から大原の里まで急な下りです。
私の苦手な下りです。
11:31 大原
獣害柵を抜ければ大原の集落です。ここから江文峠を目指します。
11:42 江文峠
江文峠周辺にも沢が多く、飲めます。
ここから静原集落を経て薬王坂へ向かいます。
もうすぐ12:00、6時間が経過します。
日没が17:00頃なので12:00に鞍馬駅まで行きたかったのですが、無理そうです。
この辺りから少し焦り始めます。
体力的にはまだまだいけるのですが。
12:04 薬王坂
厳しい登りを越えて薬王坂まで来ました。
ここまでくれば鞍馬駅までもうすぐです。
12:00を過ぎてしまいました。
12:11 鞍馬駅
ここで北山東部コースが終了です。
ここから二ノ瀬までは京都一周トレイルの標識がなく、車道を2~3km走らなければなりません。
今回唯一、試走をしていない区間です。
その後は夜泣峠の激登りが待っています。
車道を走って二ノ瀬トンネル手前で二ノ瀬駅方向に向かいます。
12:32 夜泣峠
夜泣峠の登り口で、女性のトレイルランナーを追い抜きました。
後から追い抜かれたときに、その方も京都一周トレイルの1日走破に挑戦中と聞きました。伏見稲荷から走っているとのことで、お互い励まし合って私が先に行きました。とても心強かったです。
実はこの時、脱水症状で頭がボーとして吐き気もありました。この先のリタイアも考えていたので、励まし合ってもう少し頑張ろうと思えました。
12:39 向山
この時点で先ほどの女性ランナーは置き去りにしたつもりだったのですが、、、。
その後、私が沢水をガブガブ飲んでいる間に抜かれてしまいました。
13:55 京見峠(水場)
京見峠の水場はコースを少し外れたところにあります。ここでも水をたっぷり飲んで、脱水症状による吐き気が解消されました。京見峠の水は最高です。先客がいて待たされましたが。
この辺りで、トレイルランナーの集団に出会ったのですが、半袖短パンで水も持たず京都一周トレイル1日走破に挑戦していることを言うと、笑っておられました。
14:28 沢の池
この辺りまでくると、足に力が入りにくくなり、ふくらはぎの筋肉痛も感じるようになっています。京見峠の水で回復はしましたが、すでに走行距離が60kmを越えているのでガタがきています。
14:53 高雄
観光地で人も多いので早く通り過ぎたくて急ぎたかったのですが、足が思うように動きません。
高雄を越えて清滝川沿いを行きます。
15:18 愛宕山登山口(水場)
登山口を少し登ったところに水場があるのですが、もう行く気力はありません。
ここで北山西部コースが終了です。ここからは最後の西山コース突入です。
15:46 六丁峠
この峠の登りがキツカッタ。だらだらと続く登りがフラフラにさせました。
16:04 竹林の小径
じっくり見ている余裕は一切ありません。
16:12 渡月橋
渡月橋を渡ると、最後の難関、松尾山が待っています。
16:15 嵐山駅
松尾山へ向かう途中にある嵐山駅。
この駅で終われたらなーと考えたりしました。
16:34 松尾山
標高は223mと高くないんですが、ここまで70km以上を走ってきた足にはコタエます。
最後の登りに挑みます。
結局、山頂の五角形は行く気力がなくスルーしました。あとは下るのみ、と思ったら、苔寺に降りるまでアップダウンがまあまああります。
17:04 西芳寺(苔寺)
最後、かなり薄暗くなった中、苔寺を写真に収めました。あとはウイニングランで上桂駅まで、微妙に長い2km程を行きます。
17:14 上桂駅
なんと殺風景な駅かと思いました。
ゴールテープは無くても、もう少し華やかなゴール感があればよかったのにと。
それでも安堵感は半端なく、「生還できた」と心底感謝しました。
まだ脱水症状による吐き気が収まらない中で、電車に揺られて酔いながら帰りました。
最後に
今年で40歳になり、人生で最も体力が充実しているのを実感します。
先日の健康診断での体内年齢は24歳、これからまだまだ伸びそうです。
今回、80kmを走り続けられた3つの秘密を以下の記事にしています。
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